親権はどうやって決まる?離婚時に有利なのは圧倒的に母親!

お子さんのいる夫婦の離婚で一番モメるのが、「親権をどちらが持つか」です。多くの場合、両親とも親権を主張します。やはりわが子は自分のもとで育てたいからです。

しかし現代の日本では離婚後の共同親権は認められていませんから、片方の親しか親権は獲得することができません。現状、親権では母親のほうが圧倒的に有利な立場にあります。その理由はなぜでしょう?

親権の決め方や、親権者・非親権者それぞれの義務と権利をまとめました。

そもそも親権とは何か?親権者とはどんな人?

親権という言葉は当たり前のように使われています。しかし、正確な意味を理解している人は多くはありません。まずは親権の基礎知識を身につけましょう。

親権とは?

親権とは、父親と母親に与えられる権利です。未成年の子供の監護・養育や財産管理を行うことができます。親権を持つ人を親権者と呼んでいます。

親権は、権利であると同時に、義務でもあります。ですから、親権を果たさない場合は、親権者として不適格とみなされます。

婚姻中は、父親と母親が共同で親権者となりますが、離婚後も親権を共同でもつことはできません。どちらか片親のみが親権者となることが可能なのです。

親権者は変更できる?

一度決められてしまった親権者は、変更することはできるのでしょうか?答えは「不可能というわけではない」です。法律上、離婚後の親権者の変更は認められてはいます。

しかし、親権変更のハードルはかなり高く、虐待や育児放棄などの「子供の養育環境として著しく不適切」と判断された場合のみに限られています。離婚時の親権の判断は慎重に行っておく必要があります。

親権は圧倒的に母親が有利!その理由とは?

日本では、母子家庭の数のほうが圧倒的に多くなっています。それはつまり、離婚後の親権は母親の方が持ちやすいことを意味しています。それはなぜなのでしょう?

母親神話

母親神話とは、「女性には生まれながらに母性がある。どんな状況でも本能的に子供を育てるようにできている」という考え方です。現実的には子供に対する虐待を犯すのは母親のほうが多いにもかかわらず、社会的にもこの神話は浸透してしまっています。

養育実績

子供の年齢が低いほど、母親と子供のつながりは密になります。男女平等とはいっても、実質的に育児を担っているのは多くの場合、母親のほうです。このように、育児を行ってきた実績がある方が、離婚時に親権を獲得するには圧倒的に有利となります。

これまで子供を育ててきたことが、親としての責務を果たしてきた何よりの証拠だからです。もちろん、母親の健康上・経済的な問題も判断材料にはなりますが、母親神話と養育実績を超えるほど問題視されることは非常にまれなことなのです。

そもそも親権はどうやって決まる?親権の決定要素はこんなこと!

母親が有利とはいえ、親権者を決めるための指針というものは存在しています。その内容を見ていきましょう。

基本は両者の合意

親権は、基本的には両者の話し合いなどで合意が得られれば、その通りの結果となります。どちらが親権者になるかについて、父親も母親も異議がない場合は、特に問題なくスムーズに事が進みます。

子供自身の意思

親権の主役は子供自身。当然、子の意思はできるだけ尊重されるべきです。10歳程度から子供の意思や希望が加味されるようになってきて、15歳以上になれば、十分な判断力が備わっているとみなされ、よほど不適切な事情がない限りは子の希望が第一に尊重されます。

双方が親権を主張する場合の決定基準

しかし、両者ともに親権を主張した場合、どのような基準で親権者の決定がなされるのでしょうか?親権は、様々な要素を総合的に加味して決定されます。その代表的な要素をピックアップしました。

  • これまでの養育実績
  • 経済状況
  • 子の年齢と子自身の意思
  • 離婚後の子の生活環境
  • 家事などの生活能力
  • 子に対する愛情と養育に関する意思

有責配偶者でも親権がとれる?離婚理由と親権の関係は?

離婚の場合、有責配偶者とみなされることもあります。例えば、不倫やギャンブル、暴力などです。このような有責配偶者では親権は認められないのでしょうか?

離婚理由と親権は無関係

有責配偶者でも親権を持つことは可能です。離婚は夫婦の問題ですが、親権は親子の問題。離婚理由と親権は切り離して考えられているのです。ですから、たとえ離婚原因を作った方であっても、親権が認められるケースは多々あります。

ただし例外もあり

有責配偶者でも親権が認められることはあります。ただしそれは子供への害がないとみなされた場合のみです。例えば、このようなケースでは、有責配偶者が親権を獲得することは困難です。

  • 浮気相手とのデートなどで育児放棄の可能性がある
  • ギャンブルの借金によって生活が成り立たないことが予想される
  • 暴力が子へも行われる危険がある

親権者・非親権者・子供!それぞれの義務と権利は?

離婚後は、親権者・非親権者・子供のそれぞれに権利や義務が発生してきます。中には間違いやすいものもありますから、しっかりと理解しておくことが不可欠です。

親権者の義務と権利

親権者には、親権を行使する権利があります。親権は義務でもありますから、子の養育に関する義務と責任を負うことになります。また、子の権利を代理で行うことも可能です。例えば、面会や養育費に関する交渉や請求などがそれにあたります。

非親権者の義務と権利

非親権者は、子に養育費を支払う必要があります。たとえ親権がなくなったからといって、養育費を請求された場合は支払う義務が生じるのです。

一方、権利についてですが、法律上の明確な規定はありません。とはいえ、養育費の減額請求や親権変更請求などは認められているのが通例です。

子の義務と権利

離婚の有無にかかわらず、子には親権者に従うことが求められます。ただし、未成年であっても、婚姻後は成人とみなされるため親権の対象外となります。

子の持つ権利には、養育費の請求権、面会請求権があります。養育費の請求は親権者の権利だと誤認されることが多いですが、実際は子が権利を持っています。

面会交渉についても同様です。面会交渉権は非親権者の権利ではなく、あくまで子の権利です。近年は、非親権者からの求めに関しても柔軟な対応がとられるようになってきましたが、原則は子の属するのが面会交渉権なのです。

親権は誰のため?本当に子供のためになることをしよう!

親権は親が持つ権利ではあります。しかし、親権は誰のためにあるのでしょう?それは子ども本人のためです。

養育費や手当が欲しいから親権が欲しい。面会できないから養育費を払いたくない。これらの考えは子どものためなのでしょうか?離婚の最大の犠牲者は誰でもない子供自身です。

配偶者への感情と子供は全く関係がありません。子供は親の道具ではないのです。どうか、子供を中心にして親権について考えてみてください。

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